生きることは戦いだ!

やつらは静かに勢力をのばしていた。俺たちが気づかぬうちに。
いや、本当は気づいていたのだ。
俺たちが寝ている時、仕事をしている時、食事をしている時。
いつでもやつらはそこにいた。
ただ気づかない振りをしていただけなのだ。





だが、もうこれ以上ほっとくわけにはいかない。
これ以上やつらをのさばらせておくわけにはいかないのだ。
どちらが上なのかはっきりさせる時が来た。









戦いは壮絶を極めた。
完全勝利とは言えないだろう。こちらも払った犠牲が多すぎる。




だが我々は勝利したのだ!




風呂場のカビ共に!




こちらの戦力が成人男性1人とブラシだけではまるで歯が立たないので援軍を要請し、

  • カビキラー x 3個小隊
  • 漂白剤 x 1個小隊

を自軍に加え、4時間に渡る激戦の末、やつらを壊滅させることに成功した。




こちらの被害も甚大である。
貴重な時間を多く割いてしまったのはもちろん、ブラシも一つ破壊されてしまった。
ナクナル軍曹の腰は1週間は使い物にならないだろう。





だがコレで気持ちよく風呂につかって新年を迎えることができる。
そう思いながらナクナルは、
「来年こそは1週間に1度は隅々まで掃除をしよう」
という、守られた事のない決意を胸にビールを飲むのであった・・・。